フクロウ館長イチ推しの本
『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』小杉拓也著 (ダイヤモンド社, 2022.12) 11×11= 13×15= 17×16= この3問なら15秒程度でとけるようになる本である。う~ん、ずるい! こんなの学校で教えてくれなかった。もし教えてくれていたら、何…
『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること』安達裕哉著(日本実業出版社, 2023.11) 「私は、仕事ができる」と、ひそかに思っている人は、たぶん多い。 そういうささやかなプライドがないと仕事は続かない。小さな歯車であっても、「できる人」が…
『冬に子供が生まれる』佐藤正午著(小学館, 2024年) 僕は、UFO(未確認飛行物体)を見たことがある。 小学5年生の冬、夕方5時ごろ、運動場でサッカーの練習をしていた。 「あれ!」 と、友達が北の空を指さした。一斉に見上げる子供たち。円盤状の物体が…
『一日一生』酒井雄哉著(朝日新書, 2008年) ― 言葉が人を支えてくれる ― この度の能登半島地震により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。 今日紹介する本と僕の出会いは、東日本大震災の時の…
『そして、ぼくは旅に出た。: はじまりの森ノースウッズ』 大竹英洋著(文春文庫, 2022年) 僕は、極寒のカナダでカヌーを漕いだ経験がある。20年程前の冬のことだが、僕はへき地医療を学ぶためにカナダのオンタリオ州ハリバートン村に1か月ほど滞在していた…
『理不尽に勝つ』平尾誠二著 (PHP研究所, 2012.5) ~闘い、乗り越え、強くなる~ 「お前たち、水飲むな!」 と、ラグビー部の先輩の怒号が高校のグランドに響く。 「罰として、あとグランド3周!走れ、走れ!」 僕達は、渋々走り出す。罰とは、先輩に挨拶…
『ミス・サンシャイン』吉田修一著 (文藝春秋, 2022.1) 8月9日を思い出す。 僕の祖父・濵田松之助は大正元年生まれで、第二次世界大戦の末期、昭和18年に召集された。当時31歳。妻と男の子3人、女の子2人の家族6人を佐世保に残し、長崎市へ向かった。 2年…
『第55回日本医学教育学会大会予稿集』 (日本医学教育学会 , 2023.7) ~ 2023年、『夏の来崎』物語 ~ 2023年の夏、フクロウ館長の後輩が、来崎した。 長崎に来ることを「来崎」と言うらしい。フクロウ館長の後輩は、いつも図書館の森に住んでいる女性医者…
『医学教育白書 2022年版』 日本医学教育学会学会広報・情報基盤委員会編集 (篠原出版新社, 2022.7) いつか君といった 映画がまたくる 授業抜け出して二人ででかけた 哀しい場面では 涙ぐんでいた (中略) 過ぎ去った昔が あざやかに よみがえる 君もみるだ…
『シーボルト日本植物誌』ちくま学芸文庫, 2007.12 「今年は来崎200周年です」 「誰の?」 「シーボルト」 「鳴滝塾のシーボルト?」 「ええ」 にっこりとうなずくシーボルト記念館(長崎市)の館長。 「知りませんでした」と、苦笑いする「新・鳴滝塾」塾長…
『生きかた上手』 日野原重明著 (ハルメク, 2016) 日本の医師といえば、日野原重明先生。105歳まで現役医師だった先生。1911年山口県で生まれ、病弱で赤面症だったが努力家で、現役で京都帝国大学医学部合格。在学中結核に罹患し休学。循環器内科医となり…
『先生、どうか皆の前でほめないで下さい : いい子症候群の若者たち』 金間大介著(東洋経済新報社, 2022.3) 「先生、どうか皆の前でほめないでください」 「成功した人も、しない人も平等にしてください」 「自分の提案が採用されるのが怖いです」 「浮い…
『夜のピクニック』 恩田陸著(新潮文庫, 2006.9) 気持ちのよい季節となった。外を歩くと気持ちいい。今日紹介する本は、恩田陸の『夜のピクニック』。高校生の強歩大会を描いた青春小説だ。この本を読むと、16歳の僕自身の体験が蘇る。 高校1年生の僕達は…
『運動脳』 アンデシュ・ハンセン著, 御舩由美子訳(サンマーク出版, 2022.9) 運動は、はたして健康に良いのか? という疑問を持ちながら僕は、運動をしている。もし、運動が体にいいならば、スポーツ選手は長生きするんじゃないか? 現実にはそんなことは…
『複雑化の教育論』 内田樹著(東洋館出版社, 2022.1) こんなこと書いたら、お上から怒られると思うが、「教育カリキュラム」とか「教育プログラム」とか「教育シラバス」とか「教育マニュアル」の作成に時間をかけるのは、無駄だと思う。 僕は、教育学部の…
『ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義』 スティーヴン・ケイヴ著 ; 柴田裕之訳(日経BP, 2021.12) 「総理からのお祝い状だ!」 居間の鴨居に飾られてあるのは、昨年9月の老人の日に贈られたであろう100歳高齢者へのお祝い状。興奮気味の僕に対し…
『世界の中心で、愛をさけぶ』片山恭一著 (小学館, 2001.4) 14歳の僕にとって、防波堤の突端にある小さな灯台が世界の中心だった。 右手には静かな波を受ける大きなクレーンが並ぶ、左手にはフェリーの波止場。後ろには、遠洋漁業の船がずらりと並んでいた…
『永遠の1/2』佐藤正午著(小学館文庫, 2016.10) ふたつの佐世保がある。 ひとつは、昭和一桁生まれの私の父が語る、戦前戦後の佐世保のイメージ。炭坑と軍港があり、朝鮮や中国へと頻繁に行き来する人々。戦争が終わり、闇市ができ、混乱の中、米軍基地で…
『八月の母』早見和真著 (KADOKAWA, 2022.4) 恐る恐る畳の上に、右足を置く。次に、左足の置き場を探す。ペットボトル、空き缶、テッシュ箱、Tシャツ、靴下、下着…。黒い鞄、赤いショルダーバック、段ボールに、脚立。左足をわずかな隙間に置いて、声を出…
『成りあがり : 矢沢永吉激論集 : how to be big』 矢沢永吉著 (新装版 角川文庫, 2004.4) 夏が終わり、本格的に受験のシーズンがやってきた。 遊びすぎた夏を反省し、中三の秋、僕は教会と近くにあった友達の家に行って勉強していた。だが、1時間勉強した…
『メタバース進化論 : 仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界』 バーチャル美少女ねむ著 (技術評論社, 2022.4) 生まれ変わるなら、身長が180cmくらいで木村拓哉みたいなカッコいい男になって…、否、どうせ生まれ変わるなら、吉田沙保里みたい…
『ダンプリングの歴史』 バーバラ・ギャラニ著 ; 池本尚美訳 (原書房, 2019.8) 餃子(ギョーザ)が好きな僕。子どもの頃は兄弟3人正座して、父が作る小麦粉の皮を伸ばし、母が作った具を詰め込みました。 「これ何の形?」 「怪獣のガメラ!」 「違うよ、仮…
『本物の「上司力」 : 「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』 前川孝雄著 (大和出版, 2020.10) 忘れられない上司がいる。ひとりは「男の中の男」と呼ばれた人で、熱血指導で、いつもプンプンしてまくしたてる人だった。もうひとりは「ホトケ(仏)の…
『ふたりはともだち』 アーノルド・ローベル著, 三木卓訳 (文化出版局, 1972.11) 僕は13歳の時、小さな島から長崎港の見える坂の上の一軒家に引っ越した。路地を挟んだ隣の家に、同じ年の男の子がいた。 僕達は朝から待ち合わせて登校し、放課後も一緒にサッ…
『自転しながら公転する』 山本文緒著 (新潮社, 2020.9) 僕には、絶対に読まない本がある。お姫様、王子様、巫女、天使、悪魔…などが出てくる本。お転婆でドジな女の子が主人公で、いろいろドタバタして、いじわるなライバルが現れて、親切な友達が助けて…
『原因と結果36の法則 : 心のおもむくままに』 ジェームズ・アレン著 ; 菅靖彦訳 (河出書房新社, 2012.12) 新緑の季節、気分も新たに何か新しいことに挑戦したいと、僕は毎年この頃に何かを始めます。 20代の頃は大分市に住んでいたので、別府の温泉巡り同好…
『空気を読む脳』中野信子著(講談社, 2020.2) 日本人は他人に厳しい民族。それは、脳内のセロトニントランスポーターというたんぱく質の密度が低いからだそうだ。「社会性のルールに従わないものには、ペナルティーを負うべきだ」と思い、制裁を与える。だ…
『80パターンで英語が止まらない! : ネイティブなら12歳までに覚える』 塚本亮著 (高橋書店, 2021.4) 英語は苦手だ。高校、大学、大学院とそれなりに勉強して、TOFEL試験も受けてカナダに留学した。でも、まったく話せなかった。留学の初日、マクドナルド…
『三木清人生論ノート : 孤独は知性である』 岸見一郎著 (NHK出版, 2021.4) 自分の居場所は、「ここではないんじゃないか?」 小学校入学式の日、教室でそう思ったことを覚えている。周りの新1年生達は、大声を出しはしゃいでいたが、僕は島から引っ越して…
『医者が教える食事術 最強の教科書』 牧田善二著(ダイヤモンド社, 2017.9) 毎年目標をたてる。ずばり「ダイエット」。僕にとっては四半世紀変わらぬ目標です。特にここ数年は、正月太りを夏の健診までに3~4㌔落とし、20歳の時の体重へ戻すことを目指して…