今日は2月最後の日。
3月の訪れは、長く厳しい冬に終わりを告げるものでもあります。
昔から終わりへと向かうものや、その役目を終えたものには、なんとも言えない魅力を感じてしまいます。
身近なものでは夕焼けや廃墟、祭りの後の静けさや花が散る様子などなど・・・
そういう、物悲しさのなかにある「何か」に惹きつけられた経験、みなさんにもありませんか?
そこで今回は、終わりにまつわる図鑑や写真集をいくつかあつめてみました。
・絶滅生物図誌
所在:中央館2F:開架
図書ID:1608254
請求記号:482 || C52
この本で紹介されているのは「もう地球上のどこにも存在しない生物」です。
環境に適応できずに滅んだもの、人間の手によって滅ぼされたもの。
美しいイラストとともに、その特徴や絶滅するまでの経緯などが紹介されています。
絶滅していった生物たちの中には、かつては一時代の頂点に生きたものたちもいます。
わたしたち人間は、いったいどのような終わりを迎えるのでしょう。
・・・・・・なんて、考えるきっかけにもなるかもしれません。
絶滅生物の料理レシピやファッション雑貨を提案している巻末のコラムも必見。(ひぇ・・・)
・世界の美しい廃墟
所在:中央館2F:開架
図書ID:1583998
請求記号:748 || J75
フランスの写真家による、この写真集の原題は「silencio」。
日本語で「静寂」や「沈黙」という意味です。
邦題は「世界の美しい廃墟」ですが、わたしは断然、原題の方がしっくりきます。
どこまでも静かで無機質な空間に「美しさ」を見出すひとも、もちろんいるでしょうし、かつてそこに存在した人々の気配を感じるひともいるかと思います。
けれどそれは時に、途方もない虚しさを伴うものです。
「美しい廃墟」を求めて開くと、すこし、違和感があるかもしれません。
自然光による光と影のコントラストも相まって、なんとも言えない魅力と不思議な感覚を味わうことができる一冊です。
・骨から見る生物の進化
所在:中央館2F:大型資料
図書ID:1537449
請求記号:481.1 || P21
以前にもブログでご紹介したこちら。
生物の身体を支え守る役割を終えた骨たちの写真集として、この度再登場。
もはや多くは語りません。
とにかくすごいです。
ので、すこしでも気になるならば「館内で」閲覧しましょう。
(すさまじい重量感につき10年間で館外に貸し出されたのはたったの2回)
以上、今回は終わりにまつわる図書の紹介でした。
冬の終わりに、ぜひ手に取ってみてくださいね。
m.o