「男女平等度 日本125位」
(2023年6月22日(木)西日本新聞 朝刊 1面)
スイスのシンクタンク、世界経済フォーラム(WEF)が21日に発表した「男女格差(ジェンダー・ギャップ)報告」の数字です。
日本は調査対象の146ヵ国中125位、過去最低、東アジアでは最下位…
6月23日から29日までの1週間は「男女共同参画週間」です。
先週16日に成立したLGBT理解増進法も今日から施行されます。
男女格差、LGBTの問題だけでなく、精神や体の障害からおこる悩み等々、
誰かの生きづらい思いを「自分ごと」として考えてみるきっかけとして、
経済学部分館では「誰もが自分らしく」という展示を始めました。
1階の階段横のブックトラックです。
「SDGs、ESG経営に必須!多様性って何ですか?」
羽生祥子著
この本の冒頭で、作者の羽生さん(「はにゅう」ではなく「はぶ」さん)は言います。
「実は日本人は多様性が苦手な民族なのかな」と。
確かに、多様性、苦手なんでしょうね。。。
でも、そんなこと言っている場合じゃない!
日本の現状やグローバル企業の先進事例などをすくってみることで、新たな視点が生まれるはずです。
「私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない」
イ・ミンギョン著 すんみ・小山内園子訳
「自分には差別意識なんてないし」と思ったそこのあなた、
今まで、ちょっとした言葉や態度で、他の人からこっそり「イエローカード」切られている場面があったかも!?
「細かいことを言い出したらキリがないでしょ」
いやいや、そういう発言こそ、誰かの心を踏みにじっている可能性だってあるんです!
女たちにとって、刺さる本です。
暗い現実ばかり見ているとどんよりした気分になるので、
最後に、明るい未来を感じさせてくれる本をご紹介。
「奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って―UDデジタル教科書体 開発物語」
高田裕美著
「ディスレクシア」という読み書き障害のために、教科書が読めずに苦しんでいる子どもに向け、書体デザイナーの女性がある書体を完成させました。
「これなら読める!おれ、バカじゃなかったんだ!」そう言って喜んだ男の子。
「社会や人の意識が変われば、今ある障害をなくしたり、減らしたりすることは、少しずつですが実現できるのです。」
Y58