長崎大学経済学部第5回卒業生で、アサヒビール元社長、NHK元会長の福地茂雄氏が
2024年1月29日に89歳で亡くなられました。謹んでご冥福をお祈りします。
平成12年から4年間長崎大学運営諮問会議委員を、
平成13年から7年間経済学部同窓会 瓊林会会長を務めていただくなど、
長崎大学にも多大なる功績を残された福地氏を偲ぶため、
経済学部分館では、1階カウンター前のホールに追悼コーナーを設置しました。
期間は2024年2月6日(火)~2月29日(木)です。
たくさんのインタビュー記事や同窓会報『瓊林』へのご寄稿、学生論文集『扶搖』 第101号
(昭和31年)に掲載の、福地氏の卒業論文などを紹介しています。
なかでもご紹介したいのは、瓊林会ご提供による寄附講座「経営トップセミナー」のことです。
瓊林会会長でいらっしゃった福地氏は、平成17(2005)年の経済学部創立100周年を記念した
プロジェクトとして「経営トップセミナー」を企画されました。アサヒビール社長としての
幅広い人脈を活かして、日本を代表する企業の経営者の方々15人を講師に招いてのリレー講演会でした。
平成14(2002)年10月から平成15(2003)年1月にかけての毎週水曜日に経済学部大講義室を会場として
行われ、学生や社会人延べ一万人以上が参加しました(長崎新聞2003/01/23より)。
福地氏は「形のある資産は遅かれ早かれ陳腐化し、遊休化(する、しかし)知的資産は活用すれば
活用するほど自己増殖します。」と述べておられ、「形に残るより心に残るものを残したい。母校や
長崎の活性化につながって欲しい。」との思いからこのセミナーを企画されたとのことです。
この講座では、東芝、マイクロソフト、富士フイルム、住友商事、日本経済新聞社、博報堂…など、
名だたる企業の経営者の方がこれからの経営戦略や人生観などを語られたそうで、
当時の学生たちにとって大変な刺激となったことは想像に難くないでしょう。
この「経営トップセミナー」の模様は長崎新聞にも連続して掲載されており、講師の方がどのような
お話をなさったかを、新聞記事データベース「日経テレコン」で読むことができます。
<アクセス方法>
附属図書館ホームページTOP>データベース>日経テレコン
・日経テレコン初期画面>記事検索
・【検索条件】 キーワード:経営トップセミナー
期間指定 :20021001~20030131
媒体 :「長崎新聞」のみを指定
福地氏が後輩である皆さんに「心に残るプレゼント」として残そうとされたもの、
その一端を垣間見てはいかがでしょうか。
経済学部講堂の前に建つ「(長崎高等商業学校)校歌」の碑。
この裏面にも、福地氏のメッセージが残されています。
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