フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト。
ドイツに生まれ、幕末の長崎で医師・博物学者として活躍したこの人の名は、
みなさんもよくご存知でしょう。
今年2023年は、1823年にシーボルトが出島オランダ商館の医師として来日してから
ちょうど200年目にあたります。これを記念して、8月1日より長崎学資料展示室で
「シーボルトゆかりの人物展 ~来日200年記念~」を
開催しています。
シーボルトには日本人の妻たきと娘いねがいたことはよく知られていますが、
他にも1859年以降に来日し外交官や研究者として長く日本で活躍した、
長男アレクサンダーと次男ハインリッヒがいました。彼らが父の生誕100年を
記念して再販したシーボルト(父)著『NIPPON』の第2版の他、アレクサンダーと
ハインリッヒ自身の著書も展示しています。


この『NIPPON』(第2版)は126年前に出版されたものですが、今回の展示では
ケース内の資料とは別に、手に取ってご覧いただける本もご用意しています。
ぜひ実際にページをめくって、外国人の目を通して紹介された19世紀の日本の姿を
見てみてください。
他にも、シーボルトの依頼で植物、風景、風俗などを美しい筆致で描いた絵師、
川原慶賀の作品や、シーボルトとたきの子孫、米山種(よねやま たね)が記した、
母・山脇多賀子の回顧録(私家本)など、シーボルトにゆかりのあった人物の著作や
絵画などをご紹介しています。
展示室前には、来場者クイズをご用意しています。
回答をカウンターへお持ちいただくと職員手作りのすてきな景品を差し上げます。
クイズのヒントは展示のキャプションのなかにありますよ。
また、この展示に関連して、多文化社会学部教授 木村直樹先生の講演会を行います。
講演会『ラッコ・ラッフルズ・シーボルト
-19世紀日蘭関係の転換点-』
日時:9月14日(木) 14:00 ~ 15:30
場所:経済学部分館 1階ラーニング・コモンズ
展示会とともに講演会にも、たくさんのご来場をお待ちしています。
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