ぶらりらいぶらり:長崎大学図書館ブログ

長崎大学附属図書館からお届けするブログです。 ぶらり、ぶらりと図書館へどうぞ。

相川忠臣名誉教授に学ぶ「長崎医学史」

長引くコロナ禍の中、日々尽力されている医療従事者の方々には頭が下がる思いですが、
日本における西洋医学発祥の地が、ここ長崎であることを、皆さんはご存知でしょうか。

1857年に来日したオランダ海軍の軍医 ポンペ・ファン・メールデルフォールは、長崎に日本最初の西洋医学校である「医学伝習所」を創設し、学生たちに西洋医学の心得を教えました。

その医学伝習所の後身機関となるのが長崎大学医学部”であり、
ポンペの精神は今も医学部の学生たちに脈々と受け継がれています。

そんな長崎の医学史に大変精通されている相川忠臣長崎大学名誉教授(元長崎大学附属図書館医学分館長)に、『長崎における西洋医学の誕生と発展について学びたい』という浜田館長のご意向で、
6月から勉強会を行っています。 


<浜田久之附属図書館長(左)と相川忠臣長崎大学名誉教授(右)>

第1回(6/14)は、「海軍伝習:近代科学・医学の導入」というテーマで、日本が近代化する過程とポンペや松本良順の功績により長崎に近代医学が誕生するまでのお話を伺いました。

第2回(7/26)は、「近代医学の夜明け:シーボルトとモーニッケ」というテーマで、長崎蘭学を隆盛に導いたシーボルトやその弟子たち、そして麻酔法や牛痘法、聴診法を普及させたモーニッケについて学びました。

医学分館の近代医学史料展示室には、このモーニッケが日本にもたらしたといわれる、
世界最初のモデルの聴診器を展示しています。

その他にも、医学伝習所時代から伝わる貴重な近代医学史料を多数展示していますので、
皆さん是非お越しください。

■医学分館近代医学史料展示室(平日9:00~21:00  土日祝日 10:00~19:00)
(※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、現在学外者の方の入館はお断りしています)

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