ぶらりらいぶらり:長崎大学図書館ブログ

長崎大学附属図書館からお届けするブログです。 ぶらり、ぶらりと図書館へどうぞ。

長崎検定にチャレンジ!

長崎の街を彩ったランタンフェスティバルも終わりましたね。こういうお祭りなどをきっかけにちょっと調べてみたり、町歩きの途中でふと史跡に立ち寄ってみたりすると、生まれ育った土地とはいえ、町の歴史や文化について意外と知らないことに気づかされます。

もっと自分の町のことを知りたいなという思いから、私は先日、「長崎歴史文化観光検定(通称・長崎検定)」を受けてみました。この「長崎検定」には1級試験と2級から初級の実力認定試験があります。公式のテキスト本が出版されていて、長崎の自然やことば、歴史や祭り、南蛮文化とキリスト教文化、唐人文化、居留地・幕末時代など16の様々なテーマで、概論の解説と例題が載っています。


『長崎歴史文化観光検定[公式テキストブック2009年版]』長崎文献社 編集・制作  
3167149,経済分館(郷土), 291.93||N21

(最新2020年版は中央館に所蔵があります。1615177,中央館2F開架, 291.93||N21||2020)

実際の試験ではこの公式テキストから50%程度が出題され、残りはさらに詳しい歴史や文化の問題、年ごとに設定される特別テーマ問題、近年の新しい出来事に関する問題などが出題されます。

2月1日に行われた試験では2級から初級の実力認定試験にチャレンジし、残念ながら目標としていた級には届きませんでした。やはりテキストの勉強だけではなく、実際に史跡を巡って調べてみたり、長崎の新情報に常に意識を向けていたりしないとなかなか難しいなと感じました。

今回「長崎検定」にチャレンジするのに、参考になった本、面白かった本を紹介します。


『すごい長崎:日本を創った「辺境」の秘密』下妻みどり著 
経済分館(新着図書) 219.3||Sh54

この本は、長崎がまだ「長崎」と呼ばれる前の「長い岬」だった頃から現在までを追っています。古地図を片手にこの本を読むと、テキスト本で得たバラバラの知識(点)が、時系列(線)と地図(面)で繋がっていくような面白さがありました。単に歴史をなぞるだけでなく、その時代その場所に生きた人々の様子がいきいきと伝わってきて「物語」として読むのも楽しい本です。

これまで思っていた以上に長崎がキリスト教の町だったこと、迫害の歴史のこと、『和華欄(わからん)』という言葉に表される日本と中華と西洋の文化がどのように混ざり合ってきたのか、など、漠然としか知らなかったことを改めて深く知ることができました。まさに「すごいぞ!長崎」と再発見しました。


『高島秋帆』宮川雅一著 経済分館(郷土)289.1||Ta54

今年の特別テーマは高島秋帆(たかしましゅうはん)に関する問題でした。高島秋帆は幕末期の長崎で町年寄の家系に生まれた人物です。自由に出島に出入りできる立場であったことから、オランダ人から西洋砲術を学び、それを究めて「高島流砲術」として各藩から集まった多くの弟子たちに近代砲術を伝授しました。天保12年、現在の東京都板橋区にある「徳丸原(とくまるがはら)」において幕府要人の面前で大規模な西洋式砲術演習を行い、日本の防衛力の近代化のきっかけを作ったことでも知られています。

このとき演習が行われた「徳丸原」は高島秋帆にちなんで、現在は「高島平」という地名になっているそうです。こちらもまた「すごいぞ!高島秋帆」というところなのですが、恥ずかしながら、郷土の偉人ともいうべきこの方を、私はまったく知りませんでした。今年で没後160年になる高島秋帆について、もっと皆さんに知っていただきたいなと思います。

「長崎検定」をきっかけとして、長崎について様々な角度から学ぶ機会を得られたことはとてもよい経験になりました。
大学の授業でも「長崎学」は大きなひとつのテーマですし、経済学部分館をはじめ図書館には、貴重な資料や参考になる本が手を伸ばせばすぐそこに揃っています。授業で学んだ「長崎学」の力試しに、皆さんも「長崎検定」にチャレンジしてみてはいかがですか?

Rig