ぶらりらいぶらり:長崎大学図書館ブログ

長崎大学附属図書館からお届けするブログです。 ぶらり、ぶらりと図書館へどうぞ。

戦後80年 ―戦争の記憶に向き合う―

今年は戦後80年、被爆80年の節目の年です。
2階特設コーナーでは、「あの戦争は何だったのか」「長崎の原爆」「戦争の記憶」「戦後の歩み」「現代の戦争と平和」「戦争文学」の6つのテーマで本を展示しています。

1945年8月…
80年前といっても、そんなに昔ではありません。

あの悲惨な戦争は何だったのか、それぞれの記憶を振り返りながら、
現在も続いている戦争のことや、平和とは何かについて、改めて考えてもらえればと思います。

「戦争小説短篇名作選」講談社文芸文庫
913.68||Ko19   3192775

収録作品の作者のほとんどが戦争体験者。それぞれの立場で、戦争が描かれています。
和紙をこんにゃく糊で貼り合わせて作る風船爆弾工場に動員された学生たち、肝試しと称して、言葉を交わすようになった中国人を殺すよう命じられた22歳の日本兵、いつ爆弾が落ちてくるか分からない戦争末期の東京で、生きることに冷めた気持ちでいる大学生…

「今の日本が戦時下にあるなら、これらは私たちの話だったかもしれない」と思わせる、説得力を持った作品集です。

 

長崎市長への七三〇〇通の手紙」径書房編集部編 
288.4||M||2 3107197

今から37年前の1988年12月、当時の長崎市長本島等氏が市議会において「天皇に戦争責任はあると思います」という答弁を返したことで、「暴言を撤回せよ」という抗議の電話や電報が殺到する一方、市長発言を支持する声も次第に大きくなっていきました。

市長のもとに届いた賛否両論の便り。賛成・反対、両方の立場の手紙が掲載されているので、各々の意見に耳を傾けることができます。

小学生や高校生、海外在住の外国人など、実に様々な声にあふれていて、読み応え十分です。特に、戦争を経験した世代からの便りでは、賛成・反対の意見だけでなく、彼ら一人ひとりの戦争体験を知ることができます。

 

「永遠平和のために」カント著 池内紀訳 
319.8||Ka59  3162749

哲学者のイマヌエル・カントが1795年、戦争続きの世の中に問うた平和論。簡潔な翻訳に仕立ててあるので、短時間で読めます。

「平和というのは、すべての敵意が終わった状態を指している」
「友好(待遇)というのは、よその国にやってきた外国人が、ただそれだけの理由で敵意をもって扱われることはないという権利である」等、国だけの問題ではなく、私たち人間としての在り方にも触れられています。

戦争の悲惨さ・これからの平和を考える上で、展示されている本を一冊でも手に取ってもらえると嬉しいです。

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