ぶらりらいぶらり:長崎大学図書館ブログ

長崎大学附属図書館からお届けするブログです。 ぶらり、ぶらりと図書館へどうぞ。

恋や愛のおはなし

スーパーへ買い物に行くと、たくさんのチョコレートが並んでいるこの季節。
最近では「女子から男子へ告白」なんていう甘酸っぱい意味合いは薄れて、
異性だけではないお友達のへのプレセントだったり、
自分へのご褒美スイーツだったり、とずいぶん様変わりしているようですが、
この時期には、大切な人との絆を想ってすこしだけ何かしたくなります。

経済学部分館では、1階ブックトラック展示コーナーで、
「恋/愛」と題して、恋愛を扱った小説や
人とのコミュニケーションを考える本などを集めてみました。

気になるおすすめの本はこちら。

『花を見るように君を見る』
ナ・テジュ 著 黒河星子 訳 図書ID:3189319 
この本は「インターネット詩集」という副題がついています。
作者のナ・テジュ氏は、1945年生まれ。
教師生活のかたわら長く詩作を続けてこられたのですが、
ごく近年になってからSNS上で若い人たちの間でその詩が話題となり、
韓国で爆発的ベストセラーとなりました。
現在78歳になられる方とは思えないほど、
みずみずしい感性で綴られた言葉は世代を超えて心に響くのでしょう。
ご本人の描かれた美しい花や風景の挿絵とともにお楽しみください。

 

『恋するアダム (原題Machines Like Me and People Like You)』
イアン・マキューアン 著 村松 潔 訳 図書ID:3187513

このお話の舞台は、1982年のイギリス。でも過去の話ではなく、
この現実よりも科学技術が爆発的に進歩したという架空の世界で、
「完璧なAI(人口知能)」を搭載した人型アンドロイドが
新発売されたというところから物語が始まります。
主人公チャーリーと恋人のミランダ、そしてチャーリーが買ったAIのアダム。
次第に人としての能力を「学習」していくアダムは、ミランダに恋をするのです。
はたしてアダムの語る、その「恋」や感情は本物なのか、
それともプログラムが生み出した模倣に過ぎないのか。
私たちの心とはいったい何だろうという答えのない問いを
すこしだけ考えてみたくなる1冊です。

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