2021年も残すところあとわずか。
年賀状やお正月飾りなど新しい年を迎える支度をする時期になると
普段よりもちょっとだけ和のこころを意識しますね。
私の在籍した高校では、年明けに「校内百人一首大会」があり、
この時期には「競技かるた」としての百人一首に取り組んでいた思い出があります。
図書ID:2153663 911.147||G34 医学分館1F:ひとやすみ文庫
ひとやすみ文庫から『百人一首 : いにしえの和歌の味わい / 『現代用語の基礎知識』
編集部 編』です。
句の解説もシンプルで分かりやすく、和歌の世界を気軽に楽しめる1冊です。
「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも(阿倍仲麿)」
「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに みずくくるとは(在原業平朝臣)」
…など、皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
小難しい「古典」はちょっとね、という方には、こちら
図書ID: 2156919 911.368||Se39 医学分館1F:ひとやすみ文庫
図書ID:2153622 911.16||H83 医学分館1F:ひとやすみ文庫
『カキフライが無いなら来なかった / せきしろ, 又吉直樹 著』
『短歌ください 君の抜け殻篇 / 穂村弘 著』の2冊をご紹介します。
せきしろさんは自由律俳句の俳人、
穂村さんは「ニューウェーブ短歌」の歌人として知られている方です。
俳句と短歌、ジャンルは異なりますが、
どちらも「季語」や「語数」などの決まった型にはまらず、
独自のリズム感で短い言葉の中に情感を切り取る新しいスタイルの表現です。
ひとつひとつじっくりと読んでみると
千年の時を超えた“三十一文字(みそひともじ)”も、現代に生まれたつぶやきも、
そこに込められた人の思いは、今も昔もあまり変わらないものだなあと思います。
今じゃ「古典」の和歌だって、昔の人にとっては、
リズムのいい短い言葉に思いを込めて、
「おっ!いいね!」と誰かのハートをキャッチするための
斬新な表現方法だったのかもしれません。
冬の夜のひととき、そんな「ことばの遊び」に親しんでみてはいかがでしょうか。
Rig